~腰痛に悩まされた日々~

私はもともと健康体で、四十歳くらいまでは大きな体の不調を感じることもありませんでした。世の中には肩こりや頭痛、腰痛で苦しんでいる方が多いと聞いても、身近な人が肩こりや頭痛・腰痛を訴えていても、正直なところ実感が湧きませんでした。「肩こりってどんな感じなのだろう」「頭痛ってそんなに辛いものなのだろうか」と、どこか他人事のように思っていたくらいです。

そんな私に、それはある日突然やってきました。

「何だか肩が重いなあ……。」

最初はその程度の違和感でした。
当時の私はIT業界で働き、残業も含めると一日十時間、十二時間働くことも珍しくありませんでした。それでも若い頃から体力には自信があり、自分の身体は丈夫で、どんなに残業しても大丈夫だとどこかで思い込んでいたのです。

しかし、その違和感は次第に腰へと広がっていきました。
肩の重さは何とか我慢できていたものの、腰の痛みは想像以上でした。椅子に座って仕事をしているだけで、じわりと冷や汗がにじみ、痛みのあまり涙が出そうになることもありました。

さすがにこれはおかしいと思い、当時住んでいた街の総合病院を受診しました。CTやMRIの検査を受けた結果、診断は「軽い椎間板ヘルニア」。
しかし治療は痛み止めの処方とリハビリが中心で、根本的な改善についてはあまり触れられませんでした。最終手段として手術という選択肢も考えられるが、手術をしても100%治る保証はない、という言葉も添えられていました。

数か月通院してリハビリを受けても症状は一向に改善せず、思い切って医師に相談すると、返ってきた言葉は今でも忘れられません。

「私には、なぜそんなに痛いのか分からないよ。」

仕事中に冷や汗が出るほど痛いのです。
その一言を聞いた瞬間、「ここに通い続けても仕方がない」と感じました。

そこで色々と調べ、藁にもすがる思いで有名な整骨院の先生に診てもらうことにしました。
その先生は私に何度か歩かせ、MRIの画像も確認しながら、姿勢や生活習慣による骨格の歪みを丁寧に説明してくれました。私から特に話していない段階で「仕事で長時間ノートパソコンを使っているでしょう」とまで言い当てられたのです。そして「数か月かけて整えていきましょう」と言われました。

整骨院での施術は、骨格の矯正や鍼治療など、西洋医学とは少し違う方法でした。最初は驚きもありましたが、不思議と身体に合っていたのか、少しずつ確実に回復していきました。

その先生の助言もあり、私は立ち仕事中心の自営業に数年取り組んだ後、現在は立ち仕事と座り仕事が半々ほどの福祉施設で働くようになりました。

今の仕事が人生の最終地点なのかどうかは、まだ分かりません。
ただ一つ確かなのは、これまでの経験がすべて今につながっているということです。

逮捕された医師のもとで働いていた頃に出会ったデイサービスの利用者さんとの交流。
そして、IT業界では続けることが難しかったほどの腰痛。

そうした出来事が幾重にも重なり、今の自分の道が形づくられているのだと、最近しみじみ感じています。

人生は、思い通りに進むことばかりではありません。
しかし振り返ってみると、その遠回りこそが自分を生かしてくれているのかもしれない――そんなことを思うこの頃です。

By Alex

楽しい時も辛い時も全て私の人生。

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